投稿日:2017-12-27 Wed
カズオ・イシグロさん、ノーベル文学賞受賞おめでとうございます!(遅い?)ということで、読みました。
The Remains of the Day
Kazuo Ishiguro

老いをむかえた執事が、
イギリスの美しい景色の中を
車で旅する、一人称の小説です。
dignity の美学にこだわる執事。
いいね、いいねえ。
映画のアンソニー・ホプキンスも、よかったよね!
信頼できない語り手(unreliable narrator)と言いますが、
独り語りの言葉を、文字通りに受け取ってはいけない。
この人、美しい言葉を重ねて、気持ちをごまかしているなあ
と思いながら読みました。
「好き」って言っちゃえよ、みたいな。
("Nate The Great" の感想と同じになるのは、どうしたことか)
人は「私が知っている私」だけではない。
自分のいたお屋敷の中の世界から、外の世界を旅して、
「他の人からみた私」が見えてくるのか、こないのか……。
★★★★★
読みやすさレベル7~8
70103 語
執事らしい丁寧な、ということは、やや息の長い文。
ダーッと読めると気持ちいです。
反省点: ダウントン・アビーをもっと観てから読めばよかった。

読みやすさレベル7
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17:06:33 |
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